• 2025.11.21
  • AOI 国際病院

「信頼される医療者」として第一歩 ANA 講師による接遇マナー研修を開催しました

「医療の質」と「人の力」
どちらも、私たちが大切にしているキーワードです。

 

当院では、医療の専門性を磨くことと同じように、人としてのふるまいや思いやりの心を育むことが、患者さんやご家族に“信頼される医療”を届ける基盤になると考え、3年前より外部講師による接遇研修を実施しています。
当院では ANA の元客室乗務員を講師にお招きし、「医療者のための接遇マナー研修」を開催しました。対象は、新卒の看護師とキャリアラダーⅣに位置する中堅・リーダー層たち。さらに、患者支援センターの職員や事務職員も見学・模擬参加の形で加わり、職種を超えて“信頼を育む接遇”を共に学び合う機会となりました。

研修の中心にあったテーマは、「相手との信頼関係をどう築くか」。
単なるマナーや形式的な敬語にとどまらず、相手の立場を想像し、心に届く言葉や表情を届ける——そんな“信頼される姿勢”について、講師の豊かな表現を通じて体感する時間となりました。
講師は、ANA で培われたホスピタリティの経験をもとに、医療現場にフィットした接遇の本質を、豊かな表現と感性で伝えてくださいました。その語り口には、参加者の多くが自然と引き込まれ、「こんな風に言葉を届けられたら」「この表現を患者さんに向けられたら」と、自分の看護を重ねながら聞き入っていました。
また、ロールプレイでは、実際の臨床場面を想定したやり取りを実演。外来スタッフの高い接遇力を目の当たりにし、病棟勤務の看護師から驚きの声が上がるなど、普段見えにくい他部署の強みを知る貴重な時間にもなりました。

「家族にしてあげたい看護」——これは当院看護部の想いのひとつです。
患者さんやご家族にとって、病院は決して“日常”ではありません。そんな不安の中で、最初に出会う職員の表情や声のトーン、姿勢や言葉づかい。それらすべてが、安心感につながる大切な要素です。
だからこそ当院では、医療の専門性を磨くことと同じくらい、人間性や礼節、思いやりの心を育む教育にも力を入れています。今回のような外部講師による研修もその一環。
知識や技術だけではなく、「人を大切にする姿勢」を育てる環境が、ここにはあります。
研修後のスタッフからは、「患者さんと向き合う自分の姿を見直すきっかけになった」「信頼される看護とは何かを、改めて考えさせられた」という声が多く聞かれました。新人にとっては今後の看護人生の指針を見つける場に、中堅にとってはリーダーとしての“在り方”を再確認する機会に。立場を問わず、それぞれが「信頼される医療者」としての第一歩を踏み出す契機となりました。


温もりと安心、そして信頼。
それらを支えるのは、一人ひとりの医療者の姿勢だと、私たちは信じています。
これからも私たちは、「人を大切にする文化」を育みながらより良いいりょうと看護を目指していきます。